徳川家康公ゆかりの地 出世の街 浜松

かわら版

【リポート】社会科自由研究 家康部門 表彰式

2022.11.28

リポート

令和4年11月5日にプレゼンターに芸能人の松村邦洋さんを迎え「社会科自由研究 家康部門 表彰式」を建設中の大河ドラマ館施設内で開催しました。

家康賞および奨励賞の作品をご紹介します。

小学生の部【家康賞】
「一日徳川家康体験~ステイホーム(城)しよう~」
井伊谷小学校 小野寺 智人

【作品概要】
研究のきっかけ
 夏休みのころ、まだ、コロナがはやっていたので、外出せずにステイホームしながら何か出来ないか考えていたら、昔の将軍という立場の徳川家康は、お城にいるときどのような1日を過ごしていたのか気になったから。

研究方法
 家康が江戸城に住んでいる時に、やっていたことや食べていたものをいろいろな本やサイトで情報を集めて、それをまとめて丸1日のスケジュールを作った。

分かったこと
 将軍という立場なので、食事は豪華で、仕事は多く、いそがしいのかと思っていたけど、調べてみると、家康の食事は、しっそで自由時間もわりと多かったりと自分の生活とにていて、身近に感じることが出来た。

感想
 家康が過ごしていた時代と自分が過ごしている時代はちがうけど、体感することで、身近なそんざいになった気がしました。お城と家では、かんきょうもせっする人数もちがうけど、その中でも共通した時間の過ごし方があって、より徳川家康が好きになった。

【審査で評価した点】
家康の一日のスケジュールを調べ、自分自身も同じ生活をしてみることを通して、家康のことを体験的に研究したとてもユニークな作品です。着眼点が非常にすばらしく、勉強や食事などの細かいところも当時をできるだけ再現し、一つ一つの感想や考察ができていました。行動一つ一つの内容も詳しく記載されていながら「ぼくの場合」という比較があり、楽しく読ませていただきました。「実際にやってみた」が多く、実感の伴う説得力のある研究に仕上がっていることを高く評価しました。

中学生の部【家康賞】
「徳川家康と共に戦った戦国女性達」
八幡中学校 小林 美稀

【作品概要】
私は、小学校3年生の時から、徳川家康に関する研究を継続してきました。女性がリーダーとして活躍する現在、家康に関連する女性、同時代の女性に興味を持ち、今年の研究のテーマにしました。
浜松に縁のある戦国女性は、家康の正室築山御前と浜松入城前の曳馬城主お田鶴の両名を研究しました。築山御前の墓所、西来院、お田鶴の祀られる椿姫観音などの現地調査を行い、史料だけは感じることができない歴史の悲劇を実感しました。
戦国時代の女性達は、戦の表舞台に登場することはなくても、裏舞台においては過酷なサポートを余儀なくされ、たくましく力強く生きていたのだと思います。私も今後同じ女性として生きていくためのヒントを得たように感じます。来年は、今まで研究してきた家康がさらにスポットを浴びる年になります。今までの研究と照らし合わせながら、地元浜松・家康の活躍を楽しみたいと思います。

【審査で評価した点】
「戦国時代に浜松で名を残した女性がどのように家康を支えたのか」男性が社会を動かしていた中でも別の視点で、戦国の女性たちの活躍を丁寧にまとめてあります。実際に家康の散歩道を自分の足で歩き、新たな発見から仮説を立て、自分なりに考察している点が大変評価できる研究です。小学校3年生の頃からの継続研究であることも高く評価されます。年数を重ねるごとに内容に深みが増しており、今後の研究が今から楽しみです。

小学校の部【奨励賞】
「どうして天下統一できたの?家康の足あとめぐり」
泉小学校 生駒 渉

【作品概要】
3年生の一学期に「真田幸村」の本を読み、その本がおもしろくて他の武将のことも知りたいと思い、いろいろな武将の本を読みました。その中で「徳川家康」に出会い、天下を取ったすごい武将が自分の町のキャラクター「出世大名家康くん」のモデルだと知り、驚き興味を持ちました。
 他にもたくさんの武将がいた中で、なぜ徳川家康が天下統一できたのかが気になり調べてみることにしました。
 まず、家康の一生を本で調べました。家康は、幼い頃は人質として生活していたこと、たくさんの戦いをしたけれど、勝ち戦だけではなく負ける経験もしていたことを知りました。次に、三方ヶ原の戦い、長篠の戦い、関ケ原の戦い、大坂の陣について詳しく調べてみました。
 三方ヶ原の戦いでは、浜松の多くの場所にこの戦いにまつわる話が残されていました。(小豆餅、銭取、犀ヶ崖、八幡神社のクスノキなど)
浜松市博物館で学芸員さんにお話を伺い、家康が三方ヶ原の戦いで負けて悔しい姿を描かせたという「しかみ像」は、最近の研究では江戸時代に描かれたもので家康が描かせたものではないということが分かったと教えていただきました。
 長篠の戦いについては、実際に馬防柵を見て当時の戦場をイメージしました。
 関ヶ原の戦いでも合戦場を歩いてまわり、東軍と西軍の戦いを想像し戦いの流れを知ることができました。今回は行けなかったけど、次は大坂城に行って大坂の陣のことをもっと詳しく調べたいと思いました。
 本で調べたり、家康の足あとめぐりをしたりすることで、家康が他の武将と比べて、①健康に気を付けて長生きをした。②広い心を持っていて家臣を大切にしていた。ということが分かりました。
 この2つのことが家康が天下統一することができた理由だと思いました。
最後に66人にアンケートを取り「好きな戦国武将ランキング」を作りました。1位 織田信長 2位 徳川家康 3位 伊達政宗という結果になりました。
ランキングの中には知らない武将もいて、こんなにたくさんの武将がいたなかで家康が天下統一できたのはやっぱりすごいと思いました。
健康に気を付けて長生きをして天下統一した徳川家康のことを知り、家康の好きだった麦飯とろろを食べて自分も長生きしたいと思いました。
今回自由研究をして家康のことが好きになりました。家康のことをもっとよく知るためにこれからもたくさん家康の足あとめぐりをしていきたいです。

【審査で評価した点】
家康に関連して多くの内容が調べられています。調べていく中で、家康の伝説について本当かどうか自分自身でも考えながら検証が重ねられています。家康ゆかりの地へ足を運んだり、66人にアンケートを取ったりするなどところに、研究への意欲が感じられました。伝説について、現地に足を運んでインタビューや実物の観察から考察がされており、フィールドワークの良さが感じられる点を評価しました。

小学生の部【奨励賞】
「とつげき!!家康と食べ物のひみつ」
雄踏小学校 加茂 桜介

【作品概要】
 大河ドラマ「どうする家康」が来年から始まるので、家康について調べようと思いました。他の武将よりも長生きしたことは以前から知っていたので、どうして長生きできたのか気になり調べました。調べてみると、健康オタクで食べ物に気をつけていることが分かりました。そこで食べ物が気になったので、もっとくわしく調べることにしました。まず図書館に行き、家康に関する本やインターネットで調べました。「長命こそ勝ちの源である」として麦飯・みそ・イワシを好んで食べていたことが分かりました。家康は麦飯を若い頃から晩年まで一貫して食べていたそうです。麦飯は、ビタミン・ミネラル・食物繊維が多く、とても栄養価が高いので、質素倹約を目的とするための行動が結果として長生きしたと分かりました。
 家康にとってみそと言えば八丁みそです。黒に近いこげ茶色のみそで日常的にみそ汁、みそ煮、みそ漬けなどにして食べました。家康が好んだ八丁みそはとても色が濃いのに塩分濃度がとても低くビタミン・ミネラル・カルシウム・カリウムがとても多く入っていることが分かりました。「八丁みそ」の名前の由来は家康の生涯の地岡崎城から八丁(約870m)西にある八丁村で作られたことによるものだと知りおどろきました。
 今回は、ぼくは、ただ調べるだけではおもしろくないので実際に作って食べて足を運んでみることにしました。
 まず家康が好んで食べた赤みそのみそ汁を作ってみて家でいつも使っているみそより、黒っぽい色でしょっぱそうに見えたけれど、野菜の甘みもあってとてもおいしかったです。麦飯も香ばしくてモチモチしていました。
 次に浜松で家康に関係ある食べ物といえば「小豆もち」です。浜松市内に「小豆もち」と「ぜに取」という地名があること、その地名になった由来を知り、びっくりしました。実際に「小豆もち」という所に行き、和菓子屋で家康が食べたとされる小豆もちを買って食べてみました。
 浜松には家康に関する食べ物や食べ物にまつわる地名もあり、今までただ歴史上の人物だと思うだけだったけれど、調べてみて、少し身近に感じることができました。今回知らなかったことがたくさん分かり、とても楽しく調べることができました。今度、歴史の授業で家康のことをやると思うので楽しみです。また来年の大河ドラマも家族みんなで見ようと思います。表紙も目を引くように工夫してがんばりました。

【審査で評価した点】
家康といえば人物史や戦場での活躍など様々な視点から考えることができますが、その中で本研究は「食べ物」という1つの視点に絞り、深く考察できているところがすばらしいです。家康が生活をしていた時代や食べ物に興味をもち、ゆかりの食べ物の調査をしたり、実際に作って食べてみたりするなど、食べ物に関連した幅広い研究がされています。歴史的な観点をもちながら「食べ物」という視点で、昔と今との比較がされており、食べ物にまつわる話や歴史が分かりやすくまとめられていました。

小学校の部【奨励賞】
「どうだったんだ!?家康~苦労した若き大名から天下人へ~」
佐鳴台小学校 髙堂 由莉

【作品概要】
 よく犬の散歩で通る道に「家康の散歩道」と書かれた看板があり、それを見ていたのが研究のきっかけでした。今まで家康くんというキャラクターで浜松にゆかりがあることは知っていましたが、ある時ふと「徳川家康」とは実際どんな人だったのか、他の武将とはどんな関係だったのか、浜松とどんなつながりがあるのかと疑問に思い、調べることにしました。
 この研究をはじめる時に、まず博物館に行き、職員の方に調べ方や進め方等を聞きました。その後、三方原古戦場や浜松城、犀が崖や曳馬城跡など、家康に関する場所に行って調べました。また図書館に行ったり、足りないところはインターネットを使って調べました。
 実際に調べて分かったことは、浜松にいたころの家康は、政治や戦、世の中の厳しさなどを苦労しながら学んだ時代だったということです。そして驚いたのは、徳川家康という名前になって初めて治めた土地の城に浜松という名前をつけたことで、「徳川家康」と同時に「浜松の歴史」が始まったのだと分かったことです。浜松は家康ゆかりの地であるとともに、家康の始まりの地であることをとても誇りに思いました。
 さらに世界に知られる浜松の産業も実は家康がいたからこそ始まったと知り、浜松との縁の深さに驚きました。
 また、様々なエピソードを知ることで、人物像を想像できました。もしかしたら家康は負けず嫌いで、意地っ張りという面もありながら、一方で敵からも学べるという素直さもあったのではないか、そして人の心をつかむのが上手で家臣にも恵まれ、さらにとても強運に恵まれていたなという風に私なりに「こうだったんじゃないかな家康」という人物像が浮かびました。一人の偉人から人間味を感じ、本当に実在したんだなと実感できたことが研究を通しての大きな発見でした。
 この研究では、家康に関する資料や史跡が沢山り、その中からどれを選んでどうまとめたら読む人に伝わるのかを考えながらまとめるのに時間がかかり苦労しました。図や写真、年表や地図、絵などを使うことで、より見やすくなるように工夫しました。
 今後は「家康の散歩道」でまだいけていないところに行ってみたり、来年の大河ドラマでに家康の描かれ方に注目してみたりして「どうだたんだ!?徳川家康」の研究をふくらめたいなと思っています。

【審査で評価した点】
記載の仕方がとても丁寧にまとめられており、読んでいて面白さを感じる作品でした。特に、浜松と家康のつながりがよく考察されていました。若き大名だった家康が天下人になるまでの流れの中に織田信長や豊臣秀吉との比較があり、社会科的な考えが表れた優れた作品です。たくさんある資料の中から選んで読み取り、家康がどんな人柄であったのか自身の考察を交えながら上手にまとめられています。

「徳川家康はタヌキおやじか創始者か」
浜松東部中学校 笛岡 璃

【作品概要】
 徳川家康は「たぬき」か「創始者」かをテーマに調べた自由研究でしたが、今回調べている中で、時に逃げたり、あきらめかけたりする弱い部分があることを知りました。今まで教科書に載っている歴史上の人物だった家康が、僕たちと同じように、いっぱい悩んだり、もしかしたら悔し涙を流したりしていたかもしれないと想像し、ぐっと身近に、そして、とても人間味を感じることができました。
 おそらく、この研究をしていなかったら、信長のように途中で命を落とす悲劇のヒーローでもないし、秀吉のように下からのし上がって頂点をつかもうとしたわけでもないので、僕の中では家康は「たぬき」のイメージ一択だったと思います。しかし、人間味を知った今は、今度の大河ドラマではどのように家康が描かれるのだろうかと楽しみになりました。
 一方向からではなく、色々な角度から情報を得ると、一人の人物への印象がこんなにも変わるのだと知ることができる研究となりました。

【審査で評価した点】
「家康はタヌキおやじか創始者か」独自の視点で家康を研究している大変興味深い研究です。それぞれの史実に対してタヌキおやじか創始者かどうかをまとめており、人間味あふれる家康のエピソードが満載です。また、浜松城を始め、愛知県の清洲城や大樹寺にも実際に足を運び、桶狭間の戦いで敗北した家康が先祖の墓のある大樹寺へ逃げ込んだ、タヌキおやじ的なエピソードを見つけるなど、家康のイメージを覆す内容まで描かれています。

中学校の部【奨励賞】
「家康と食~戦国時代の健康オタク!?~」
丸塚中学校 加古 瀬名

【作品概要】
 2023年の大河ドラマの主人公が、徳川家康に決まった。浜松城で過ごした家康がどんな人物であったか調べることにした。インターネットで家康について調べていくと、平均寿命が30代といわれた戦国時代に家康は、75歳まで生きたことを知った。誰よりも「食」に気を使い、健康オタクか?というほどのこだわりを持った人物だったらしい。その「食」について興味がわき、深く調べることにした。
 家康は「麦飯・五菜三根のみそ汁・いわしの丸干し・ナス・塩辛い漬物」などを好んで食べた。将軍の料理のイメージとは大きく違い、粗食を心掛けた。一つ一つにこだわりがあり、実際に食べてみたいと思い、作ってみることにした。材料はスーパーで手に入るもの。死因の説もある「鯛の天ぷら」もメニューに入れた。いざ食べてみると、それは決して粗食ではなかった。こだわりを感じながら食べると、とても美味しく、ぜいたくに感じた。
 どんなに強くても、長生きしなければ天下を統一できなかったかもしれない。そう考えると「食」がいかに大切か気付かされた。
 普段、習慣になっている食事。それも、母は僕たち家族の健康を考え、作ってくれているのだと思う。だから、好き嫌いなく食べ、感謝をし、僕も長生きしたい。そして、家康を超える最強の男になりたい。

【審査で評価した点】
「家康は健康オタクだったのか」長寿こそ勝ち残りの源であるという仮説を立て、家康の食生活に注目してまとめてあります。家康が食べていた食事を実際に調理して自分で食べてみるなど、家康がなぜ長生きできたのかを追究している研究です。また、市内中区小豆餅で、三方ヶ原の戦いで敗走した家康が老婆から買った小豆餅の代金を最初は支払わずに逃げたという有名な合戦における食に関するエピソードにも触れているなど、丁寧にまとめられているところも評価できます。